2022/07/11

ブランド別実例高級ダウン 専用クリーニング

ウールリッチ

プロショップひらいしやでモンクレールとカナダグースは大変受注が多いですが、こちらのウールリッチのダウンクリーニングも大変多く出ております。特徴としてはカナダグースの素材に似ていて、生地が厚いということがあります。これは何をいみするかといいますと、着用する時に温かいということです。そのため、真冬に着用するといったイメージでしょうか。モンクレールやタトラス製品はどちらかというと薄くて軽いというのが特徴のものが多く、秋から冬にかけて着用できますが、こちらのウールリッチの場合は真冬でないと熱くて着用できないと思います。ウールリッチのような高級ダウンも生地に特徴があるため、特性を知っていないときれいにできなかったりします。プロショップひらいしやのウールリッチの年間受注数は約500着です。その殆どが厚手の生地です。中には染め替え等のご依頼を受けることも多いです。その中でもウールリッチの製品でもっとも多い色といっていいのがこちらのベージュ色。ウールリッチを代表する色では無いでしょうか?とても素敵ですが、クリーニングする上では特徴があります。それは汚れがめだちやすいということです。ベージュは比較的白に近い色なので、汚れがつくと目立ってしまいます。特に厚手の生地ですと着用中に色々なところに触れてしまうことが多く、その部分が汚れるということはよくあることです。また、着用していれば当然、汗や皮脂汚れも付きやすいので、中からも外からも汚れが付いて、しかも目立ちやすいというのがこちらの製品です。その他にこちらのウールリッチの素材の特徴としてはベージュということもあり、色が時間の経過とともに色あせていき、ベージュ~白っぽくなります。これはウールリッチだけに限りませんが、ベージュでしかも綿が含まれている素材は特に色が年々あせてきます。これは経年劣化といった避けて通れない症状となり、ジーンズと一緒で味を楽しむ感じで着用していただくのがいいかと思います。また、この色味は染み抜きするとその部分だけ白っぽくなりがちで、クリーニング屋さんからすれば要注意素材となります。そういった生地の特性を理解していないときれいにできないのがこのウールリッチダウンの特徴です。そのため、経験が多くないと全然きれいにならずにクリーニング屋さんに出したけど仕上がってきたということが起こりますので、クリーニング屋さん選びにしても、ウールリッチの経験があることがとても大切になってきます。それでは、ウールリッチクリーニングの模様を見ていきましょう。

クリーニング実例概要

1
こちらはクリーニング前のカナダグースダウンです。検品を行いカナダグースにじょうたい以上がないかを約30分間かけて行っていきます。その工程中にカルテ作成、写真撮影を行います。これは一着に対してそれだけの時間をかけます。これをする目的はクリーニング前と後での確認ができるようにです。一度クリーニングしてしまうと、クリーニング前の状態がわからなくなってしまうため、クリーニング前の状態を念入りに記録に残しておきます。以前はカルテのみでしたが、一年前より写真も使って記録することにしました。そうしてもし万が一なにかあっても対応できる体制を整えて行っていきます。こちらのカナダグースダウンは第2検品場にて撮影を行っております。検品は5年以上経験、検品数数万着を行っているものがしていますので、漏れがない万全な体制となっております。また、この時点でお客様のご依頼内容がわからない場合もあります。その際はメール又はお電話にてお客様に直に内容を聞く場合があります。そうやって確認とチェックをして行うのがこの検品となります。写真も裏表だけではなく、気になる箇所やご依頼場所、破れやほつれ、シミ等も記録に残しておきます。しかし、記録にも限度がありますので、当社判断で必要だと感じたところをメインに行なっていきます。
2
こちらはエリの部分ですが、特にウールリッチのこの素材のエリの部分は汗染みが付きやすく、汗がつくと黒っぽくなる傾向にあります。そういった部分をウールリッチクリーニング前にしっかり落としていきます。それをしないでそのままクリーニングしようとすると、エリの黒ずみは落ちないでそのままになってしまう可能性が高いです。おちないわけではないですが、より確実を求めているのであれば前処理が必要になってきます。プロショップヒライシヤではこういった細かな部分ももれなくシミ処理をしてからクリーニングいたしておりますので、特に染み抜きをご選択いただかなくても極力落としていきます。また、この部分が黄ばんで来ることがありますが、そういった場合は特殊染み抜きしないと落ちない可能性が高いです。黄ばみのシミというのは黒いシミと違って酸化してしまっている証拠ですので、そうなってしまったら特殊部分漂白100で、シミを分解しないと落ちません。これは特殊な方法となりますので、有料となります。このへんはお客様の求めている範囲によって変わってきますので、一概にいえません。ただし、こういった特殊な処理に関しては通常のクリーニングとは別の工程になるため、有料となってしまいます。こちらのウールリッチ製品に関しては特に無かったので良かったです。
3
こちらは袖の部分になります。袖の部分も比較的汚れやすい箇所になります。この部分は外部に触れやすいところでいうと一番といっていいくらいのところです。そのため、触れるということは汚れやすいということになり、このように黒ずんでしまっています。このウールリッチの生地(綿とポリエステルの混合)は汚れがとても落としにくい場所でPROSHOP HIRAISHIYAでも難しい部類のシミになります。こちらの箇所は比較的強いなっていますので、ブラッシングしても破れ等は起きにくいのですが、強い力で何度も行うと破けてしまうので、気をつけながら行わないといけません。そのため、こちらのウールリッチの場合は適度な強さでブラッシングをかけていきました。そしてできるところまで汚れを落とすことに成功しました。あまり強くかけ過ぎるとこの生地の場合は薄く白っぽくなってしまうのでやり過ぎもよくありません。この頃合いが難しく、きれいにしてあげたいと無理して行うと生地が白っぽくなりますし、かといって強く行わないときれいにならないというのあってジレンマに陥るところでもあります。そういった観点からもウールリッチクリーニングに長けているところにお願いすることが間違いないのかなと思います。PROSHOP HIRAISHIYAではウールリッチの年間のクリーニング数は約1,000着近く行っていますので、様々なウールリッチのダウンをクリーニングしてきました。そのため、こちらの製品以外でもウールリッチに関してはお任せいただければ幸いです。
4
そして全体をしっかり落として仕上がったのがこちらのウールリッチクリーニング完了後の写真です。きれいに仕上がったと思います。ウールリッチの特にベージュ色をと言うのは色が剥げやすいため、とても気をつけて行わないと風合いと色合いを変わってきてしまいます。そのため、色艶を戻す特殊シリコンと中の羽毛を起こす加工をすべてのダウンに施してからの完成となっております。これをすることにより、ウールリッチ本来の艶と中の羽毛が起きてとてもいい仕上がりになっております。また、こちらの素材はシワが伸びにくいという特徴もありますので、伸びないからとしつこくアイロンがけをやり続けると今度は当たりというテカリのような症状が出てしまうので、アイロンがけも気をつけて行わないといけません。こういったことからこちらのウールリッチのダウンはとてもむずかしいダウンクリーニングの部類になります。そのため、何度もになってしまいますが、経験のあるクリーニング店でないと様々な症状が起こりうる可能性があることだけはご認識ください。そうならないためにどこに出していいか迷ったらぜひともPROSHOP HIRAISHIYAにご相談ください。当社は本当にダウンに特化したクリーニング店です。また、修理や色染めの技術もどこにも負けない自信があります。そのため、あらゆるお困りごとにも対応しております。
ダウンのご注文 無料カウンセリング