2023/09/13

ブランド別実例モンクレール 専用クリーニング

モンクレール

モンクレールクリーニングを扱っておりますPROSHOP HIRAISHIYAが今回ご紹介するのは、モンクレールのジャケットです。モンクレールダウンのクリーニングと合わせてダウンジャケット腕の広範囲に空いてしまった亀裂の修理のご依頼も頂きました。モンクレールのダウンジャケットは保温性の高さに合わせてどの角度から見ても美しいシルエットが魅力。着ぶくれしやすいダウンジャケットですが、このモンクレールのダウンジャケットはフィット感のあるタイトな仕上がりになっています。一見シンプルなダウンジャケットですが、キルティングやフード部分のフランス国旗カラーのパイピングが、定番のモンクレールダウンとは一味違うモードな印象をプラスしてくれます。というのも、こちらのモンクレールダウンジャケットは2008年にモンクレールのデザイナーとして就任したトム・ブラウンがデザインしたモンクレールの中でも高級ラインになる「 MONCLER GAMME BLEU/モンクレールガムブルー 」のダウンジャケットです。”ガムブルー”とはフランス語で”青色のライン”という意味で左腕にデザインされたモンクレールのスクエア型のワッペンも珍しくワンポイントなりますね。トム・ブラウンは2018年をもって公式デザイナーを終えており2017~2018年の秋冬コレクションのガムブルーは貴重なお品物かと思われます。こちらのモンクレールダウンコートのボディーにはテクニカルナイロンを使用しており、さらりとした手触りの良さが特徴。軽量で薄手の生地感ですが、高級ダウンを惜しげもなく使用しているとあってとても暖かく保温性が高いことも有名です。また、表面には水や汚れから生地を保護する為にテフロン加工が施されているので、雨や雪の日も使いやすいのも嬉しいですね。エレガントなシルエットと機能性を両立したデザインで、さすがモンクレールのダウンジャケットです。モンクレールのダウンジャケットの歴史は古く1952年にグルノーブルで創業しました。ブランド名の由来はグルノーブルからほど近い「モネステ・ド・クレァモン」という小さな町の名前を略してモンクレールと名付けられたそうです。もとは登山家のシェラフやテントを製造していたようですが、モンクレール創業当時は山の上にある小さな工場で労働者を寒さから守るために考案された「着る寝袋」のようなものを作ったことがモンクレールダウンの始まりとされているそうです。

クリーニング実例概要

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では早速お預かりしたモンクレールのダウンジャケットを見ていきたいと思います。全体的な汚れはそこまで強くないですが、右腕の内側は縫製がほどけてしまっており腕周りがつながっていない状態になってしまっていました。ここまで縫い目がほつれている状態のモンクレールダウンジャケットは修理しないことには着用できなくなってしまいますね。軽量で高密度に織られた日本のナイロンや断熱性が特徴の高品質なホワイトグースダウンまで、世界中から調達した最高級な素材を使用して作られています。お気に入りのモンクレールダウンは長く着用したいと思うのは当然のことですね。しかし、モンクレールのダウンウェアに限らずダウンジャケットなどのアウターは一般的に3~4年ほどで劣化が始まり、その後寿命を迎えるケースが多いです。 高級ダウンの場合はもっと長く着られる場合がありますが、これは中綿を使用しているダウンや生地の質が高いから長持ちしている場合がほとんどです。中に詰められたダウン(羽根)はダウンコートを製造した時から徐々に劣化が始まっています。少しでも長く購入した当初の状態を保てるようにこまめなメンテナンスをおすすめしています。
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こちらがモンクレールダウンジャケットの要修理箇所の写真です。右腕内側が大きくほつれてしまっているのがわかります。その他にもよく見ると数か所の穴のようなものが確認できます。このような場合の修理方法として挙げられるのは亀裂部分には「縫い込み修理」を穴の修理箇所にはダウンジャケット本体のポケット裏など見えない部分から抜き取った生地を修理部分に貼り付けて穴を塞ぐ「貼り付け修理」です。縫い込み修理にかんしては今回は腕の内側部分ということで元々の縫い目があるということから可能としました。亀裂の範囲が広いため注意しなければいけないのは修理した右腕周りが若干サイズの体感が元のサイズ感より小さくなってしまうということです。このサイズ感に関しては修理内容や個人の感覚の違いというものがございますのでどのくらいということは断言しかねますが、縫い込みしいりというのは傷や穴部分を内側に縫い込んで隠すという原理になりますので修理に出す際にはそのような点を踏まえてご依頼いただくのがよろしいかと思います。今回はモンクレールダウンのクリーニングに「縫い込み修理」と「貼り付け修理」を合わせて修理を行なっていくことになりました。
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モンクレールダウンの修理が完了した写真です。右腕が大きくほつれてしまって着ることができない状態のモンクレールのダウンジャケットでしたが無事に修理も終えることができました。モンクレールのダウンにはアウター類には表面の生地の中に”ダウンパック”と言われるダウン(羽根)が入った袋を袋ごと詰めている場合と生地の中にそのままダウン(羽根)が詰められている場合の2つがございます。今回の穴の箇所を見ると羽根は出ておらず穴の下は布地が見えています。このような場合はダウンパックが入れられているダウンとなります。修理する穴の大きさが大きいと一度ダウン(羽根)を抜いてから修理をする場合があります。修理はモンクレールのクリーニングをする前に行なうのが基本ですから、慎重に見極めて修理をしていきます。そして、穴を塞ぐ修理をするには塞ぐための布が必要になります。穴があいている箇所と同じ布で修理することで一番自然な仕上がりになるので弊社ではできる限り同じダウンから生地を持ってきます。衣服を購入した際についてくる布を見たことはないでしょうか?その布は「共布(ともぬの)」といって修理の時に使えたり、洗濯する際のテストに使ったりする布です。
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修理が終わるとモンクレールのクリーニングに入っていきます。モンクレールクリーニングを得意とするPROSHOP HIRAISHIYAの力の見せ所です。このモンクレールクリーニングという珍しいネーミング。一体どんなクリーニングなのかというとモンクレールダウンを職人が究極の水洗いで仕上げる”ウェットクリーニング”です。なぜ、ウェットクリーニングがそんなにも珍しいかというと、一般的なクリーニング店では型崩れがしにくいといった理由もあり”ドライクリーニング”が多く、汗などの水溶性の汚れが落としきれないというデメリットも。もちろんドライクリーニングの方が有効な汚れもあるので一概には言えませんが、実際に多くのお客様が弊社のウェットクリーニングをお目当てにご依頼していただいていることが人気の理由を物語っていますね。以上で、モンクレールダウンの貴重な限定モデル”ガムブルー”のクリーニングと修理のご紹介を終わりたいと思います。最後まで読んでいただきありがとうございました。弊社では修理も同時に行なえるモンクレールクリーニングを強みに様々なダウンのご相談を頂いております。何かございましたらお気軽にご相談ください。
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