2022/06/20
ブランド別実例カナダグース 専用クリーニング
カナダグース
こちらはカナダグースのクリーニング模様の説明になります。今年は去年に比べてカナダグースクリーニングの受注数が大変多くなっております。当然、当社での取扱数も増えるということはそれだけのノウハウが集まってきますので、クリーニングすることに関してや白化直し、修理の経験も大変増えているため、技術的に難しいものでも可能な限り、最高の品質でお返ししております。そんな中でこちらのカナダグースですが、状態としては2、3年着られていると思われる感じでした。こういった判断は見るとだいたいわかってきます。これはクリーニング経験を重ねたもので、なおかつ、カナダグースクリーニングを多く扱ってものだけがわかる感覚です。そのため、カナダグースクリーニングでもその年数にあった洗い方がありますので、それにそって行っていきます。カナダグースクリーニングは生地が厚い分、風合いの変化がしやすくなっており、いつもどおり洗ってしまうと状況が変わる可能性があります。そういったことがないように汚れの状態、生地の風合いの状態、破れ等が無いかの確認と細かくチェックし、職人がそれにあったカナダグースのしみ抜き剤、洗剤、洗濯方法と様々な角度から見ていくわけです。そして、カナダグースクリーニングをし終わった後は、特殊な乾燥方法で行い風合いを戻します。その後、職人がアイロンを掛けて丁寧に伸ばしていくという工程になります。これをするだけでもざっとひと月はかかってしまいます。急ぎで仕上げていきたいところですが、カナダグースはじめ高級ダウン1点1点状態が違う上に、ご依頼内容もすべて違いますので、順番に1点ずつ行っていくため、急ぎで行うことはできかねます。かりにできたとしても、他のお客様の物をおしのいてやるようになってしまうので、難しくなります。こちらのカナダグースダウンはフードにファーがついているタイプなので、ファーと本体を別々にクリーニングしていく必要がありました。また、状態が悪くなかっただけにどれだけ現状の維持をしつつ、クリーニングしていくかが大切になっていきます。クリーニングは現状の変化を伴ってしまうことが多いため、そういった現状の風合いをいかに変化させないできれいにしていくかがとても大切です。カナダグースダウンはそういった風合いが変わりやすい高級ダウンのひとつなので、特にそういったことがないようにきれいに仕上げていくことが大切です。特に水洗い時に風合いの変化が起こりやすいので、それが起こらないように注意していきます。技術があれば、風合いを変化させずにカナダグースクリーニングはできますので、これが経験の見せ所なのです。これが年に数着しかでないとなると、経験の数が少ないため、間違った判断の元カナダグースクリーニングが行われ、ダウンがだめになってしまうということも起こりえます。