貼り付け修理について
2022.07.27
大切なダウンに穴が開いてしまった! そこまで大きくはないけど、気になるから外に着ていくのはちょっと躊躇ってしまう……。
そうやってクローゼットの肥やしになってしまっているダウンはございませんでしょうか? 素材にもよりますが、小さな穴であれば貼り付け修理でお直しできる可能性がございます!
目次
1.貼り付け修理とは?
貼り付け修理とは、ポケットや裏地等目立たない箇所から穴が開いている部分と同じ生地を取り、強力な粘着剤で穴の上から貼り付ける修理方法です。生地を取った裏地やポケット部分には代替生地を使用します。
1−1修理跡は残るの?
生地の上から同じ生地を貼り付けるため、そこだけ生地が重なり、修理跡は残ります。
1−2貼り付けた生地は剝がれないの?
かなり強力な粘着剤を使用していますため、よほどのことが無い限りは剥がれません。ただ、生地の素材によっては剝がれやすいものもございます。そういった素材のものについては事前にお知らせし、別の修理方法をご提案することもございます。
1−3どんな生地でもできるの?
貼り付け修理はナイロンやポリエステルのような、ツルツルした素材でなければできません。
2.こんな時は貼り付け修理ができない?
修理は衣類の状態や構造によって方法を変えなければなりません。貼り付け修理も例外ではなく、状況によっては行えない場合もございます。では、どんな時に貼り付け修理ができないのか見ていきましょう。
2−1生地の素材がウールや綿のとき
前述の通り、貼り付け修理はナイロン等ツルツルした素材の時に行える修理方法です。ウールや綿等の場合、表面がザラザラしているため粘着剤が上手く付かずに剥がれてしまいます。
ウールや綿の素材の場合、かけはぎという修理方法がございます。こちらはほとんど修理跡が残らない方法です。
修理例はこちらから ↓
https://downjacket.pro/blog/1988/
2−2貼り付ける生地が取れないとき
貼り付け修理は裏地やポケット等目立たない部分から同じ生地を取って行いますが、衣類によっては表地と裏地が別だったり、ポケットの中も別の生地になっていたりすることがあります。そういう時は同じ生地が取れないため修理不可となります。どうしても直したい場合はフードの生地を使う場合もございます。
2−3修理跡を全く目立たないようにしてほしいとき
こちらも前述の通り、貼り付け修理は修理跡が残ってしまいます。どうしても修理跡を残したくない場合はお勧めできません。そういった方には、同じ生地が取れるのであればブロック修理をお勧めしております。
※ブロック修理についてはこちら ↓
https://downjacket.pro/blog/2094/
2−4袖口など折り目が多い部分のとき
袖口にゴムが入っていると折り目(しわ)が多くなります。そういった部分は貼り付けをしても剝がれやすいため、弊社では行っておりません。別の修理方法をご提案しております。
2−5中にはこんな生地も……
生地には様々な種類がありますが、中には重ねると色が濃く出てしまうものもございます。こういった生地は貼り付け修理をすると生地が重なっている部分だけ色が濃くなり、穴が開いている部分はそのままの色で見えてしまうことがあります。そこが気にならない場合はそのまま修理をいたしますが、人によっては気になることもございますため事前に確認しております。
まとめ
大きな傷には向いていませんが、小さな穴・傷であれば貼り付け修理はぴったりの方法です。もちろん、今回ご説明いたしました通り状況によってはお勧めできないこともあります。そんな時は別の修理方法をご提案しておりますため、安心してご相談ください!