ホワイトダウンにもウェットクリーニングがおすすめな理由

2024.10.22

モンクレールのウェットクリーニングでお馴染みのPROSHOP HIRAISHIYAです。ご愛顧をいただき弊社のモンクレールクリーニングのご依頼も累計500,000着突破いたしました。今回は、沢山ご依頼をいただく中でもよごれに関するご相談が一番多いホワイトのモンクレールダウンについてご紹介していきたいと思います。

1.ホワイトダウン

2023~2024年には白やホワイトカラーのダウンが新鮮なカラーとして注目されています。白ダウンジャケットは、ほどよい抜け感や大人かわいい雰囲気を作り上げたコーデが流行中です。街中のアパレルショップでも白色のダウンをよく見かけるようになりました。オフホワイトというよりはくすみのない真っ白のダウンが流行中です。

白いダウンは素敵ですが、残念ながら白いダウンはどうしてもよごれが目立ちやすいです。特に女性の場合にはファンデーションなど化粧品よごれが襟元の部分に付きやすく、袖口、裾の順によごれが目立ちやすい印象です。今回は白ダウンのよごれについてご紹介していきます。

モンクレールダウンジャケットの中身には、水鳥の胸の毛である”ダウン”と、真ん中に固い軸がある羽根である”フェザー”が入っています。ダウンはタンポポの綿毛のような形をしており、フェザーは鳥の羽根そのものの形をしています。ダウンは羽軸がないためフワフワと柔らかく軽く、保温性や感触においてはダウンのほうがフェザーより優れています。一般的なダウンジャケットにはグース(がちょう)やダック(あひる)など様々な鳥の羽毛が使用されますが、モンクレールのダウンジャケットには、フランス規格協会(AFNOR)から「4Flcorons(キャトル・フロコン)」という認定を受けた、最高品質のグース(がちょう)のみを使用しています。そして白ダウンはどうしても生地が透けて詰め物の色が影響しやすいため、詰められるダウンは白色のものを厳選する必要性があり希少性も高まるため価格も比例して高くなる傾向にあります。しかし、すべてのホワイトダウンが真っ白のダウンを詰めているとは限りません。

一般的にダウンの詰物として使用される羽毛は大きく分けて「ダック(あひる)」「グース(がちょう)」の2つ。

メリットデメリット
ダック 
(アヒル)
・価格が安い
・ダウンパワーの数値ではグースに勝るものもある
・ダウンボールが小さく、ボリュームを求めると重くなる
・雑食なので、グースに比べて臭いやすい
グース   
(ガチョウ)
・ダックに比べてダウンボールが大きいため、軽量でもボリュームが出る
・草食なので、ダックに比べて臭いにくい
・ダックに比べて高価
・ダックよりダウンパワーが低いものもある

ダウンパワーとは、羽毛のふくらみを評価するために使われる数値のことで、この数値が大きい方が、羽毛自体の膨らむ力が強く、弾力のあるダウンだと言うことができます。主に羽毛布団などに表示されることが多い数値です。

モンクレールダウンの品質表示ラベルには、「ダウン90%、フェザー10%」といった表示があります。一般的にダウンとフェザーの割合は、ダウン70%フェザー30%以上の比率が高品質とされています。その中で「ダウン90%、フェザー10%」のモンクレールダウンは最高品質と言って良いでしょう。ダウンとは「芯の無いダウンボール(綿毛)」のこと、フェザーとは「芯のある羽根」のことを指します。

ダウン(綿毛)
フェザー(羽根)

2.モンクレール

モンクレールクリーニングを多く扱うPROSHOP HIRAISHIYA(プロショップひらいしや)では様々な“モンクレールダウン”をお預かりしますが、今一度モンクレールについて軽くご紹介していきます。

フランスのグルノーブル郊外「モネスティエ・ドゥ・クレルモン」で創業されたメーカーで頭文字を取って「モンクレール(moncler)」と名付けられました。今でこそ有名になったモンクレールですがその歴史は古く約70年前に創業された老舗アパレルブランドです。弊社のPROSHOP HIRAISHIYAではモンクレールのダウンに特化したモンクレールクリーニングを受付しております。

モンクレールは、1952年にフランスのグルノーブル郊外で誕生したブランドです。創業者はレネ・ラミヨン氏とアンドレ・バンサン氏で、当時は登山用品メーカーとして知られていました。

モンクレールのダウンジャケットは、工場で働くスタッフの防寒用に開発された「手足を出せるシェラフ」が原型と言われています。2003年にレモ・ルッフィーニ氏がメゾンを引き継いで以降、シルエットをタイトにするなどファッション性を高め、ファッションブランドとして進化していきました。

モンクレールダウンの魅力は何と言っても上質なグースダウンを使用しており保温性がとても高いことです。モンクレールのダウンジャケットは、AFNOR(フランス規格協会)から最高品質のダウンである証明の「4Flcorons(キャトル・フロコン)」が与えられておりグースダウンの中でも貴重な産毛を1g単位で各部位ごとに職人の手で充填し、縫製されています。職人によって手作りされているため大量に生産することが難しい製品となり価格もダウンジャケットのなかでも高価な価格帯となっています。品質や機能性だけではなく従来のダウンジャケットのイメージをくつがえした身体のラインが美しく見えるデザインになっており海外セレブからも人気を集めています。モンクレールのダウンは近年さらに細身になり、タウンユースを意識したモデルが多くなっています。本格的なダウンウェアでありながら細身で高級感があり、スーツの上から羽織ってもスマートに着られるという点が流行に敏感なビジネスマンたちを惹きつけています。しかし、モンクレールのダウンウエアはその保湿性の高さから皮脂や汗などの汚れが付いてしまいます。シーズンオフごとにモンクレールクリーニングで定期的なメンテナンスをおすすめします。

4Flcorons(キャトル・フロコン)は、フランス規格協会(AFNOR)から与えられる認定で、モンクレールのダウンジャケットに付けられています。

キャトル・フロコンは、厳格な規格や基準を通過した最高品質のダウンを使用していることを証明する称号です。モンクレールのダウンジャケットは、ホワイトグース(ガチョウ)の最高品質の産毛を使用しており、各部位ごとに1g単位で決められ、職人によって生産されています。

キャトル・フロコンは、タグにキャトル(4つの)フロコン(羽根)が記されています。2017年より古い製品には「キャトルフロコンタグ」がついており、2017年以降の比較的新しい製品には「DISTタグ」が付いています。

左:~2017年 キャトルフロコンタグ
右:2017年~ DISTタグ

3.ホワイトダウンは仕上げるまで倍以上の時間がかかる

ホワイトダウンは、ブラックなどのダークカラーと比べて手間がかかることが多いカラーとなっております。小さなしみやよごれが付いている部分のしみ抜き処理を行うなど弊社のホワイトダウンクリーニングは細心の注意を払いながら行っております。では、どのように手をかけていくのかご紹介させていただきます。

PROSHOP HIRAISHIYAでは前処理も基本的にウェットクリーニング料に含めた価格とさせていただいております。ホワイトダウンは、この前処理の時点から積極的に簡易しみ抜き工程を行います。ホワイトダウンはよごれが目立ちやすくお客様自体も気になりご依頼をいただいていることが多いのでなるべく少ない負担でよごれを落とすように心がけております。

ホワイトダウンのご依頼の際には通常のウェットクリーニングの代金に加え3,850円(税込※2024年10月現在)を別途頂戴しております。ホワイトダウンはウェットクリーニングを行うと中に詰められたダウンの油脂や羽根の色が表面に浮き出てくることが多くあります。この症状を極力出さないためにも乾燥までのスピードが重要となります。モンクレールのホワイトダウンをクリーニングする際は他色のダウンから色移りしないようにホワイトダウンのみで細心の注意を払って作業を行っております。

一回目のウェットクリーニングが完了すると10分乾燥と言ってタンブラー乾燥を10分間まわします。こうすることで羽毛がちょうどいい具合に立ち上がり、脱水したあとすぐ自然乾燥をさせるよりも仕上がりに違いが出るからです。また先ほどホワイトダウンは仕上がりまでのスピードが大切といった点でも10分間のタンブラー乾燥はとても重要な工程となっております。

まず一回目の工程が順調に進んでいても全てのよごれやしみが満足に落ちていないという場合もございます。また洗いあげた後に予測のできないよごれが出てきてしまうこともあります。経年劣化や色剥げなどのクリーニングではどうにもできないものを除く、よごれには再度違うしみ抜き方法でよごれにアプローチをし、生地を傷めすぎない程度で数回洗いあげていきます。

4.モンクレールにおすすめウェットクリーニング

PROSHOP HIRAISHIYAは創業80年の老舗クリーニング店です。これまでの知識や経験をもとにしたウェットクリーニングが大変ご好評をいただいております。

ウェットクリーニングとは、洗濯絵表示が「手洗い✕」の表示の衣類等を、ドライクリーニングに加えて、特殊な洗剤と水を使って手洗いする方法のことをいいます。 一般的に、汗などの水溶性(水に溶けやすい)の汚れやシミは、ドライクリーニングで取り除くことは困難です。よって、ウェットクリーニングでダウンの芯から丸洗いすることで水溶性のよごれを効率よく取り除くことが出来ます。

ウェットクリーニングとは、専門的な知識のあるクリーニング店が特殊な技術を使って水洗いし、仕上げ設備やアイロンなどを使用して仕上げまで行う処理です。また、洗う人の技術力によっても、仕上がりに違いが出てしまうため、PROSHOP HIRAISHIYAでも一部の職人が取り扱う非常に技術力が必要なクリーニング方法です。そのため、家庭用の衣類洗剤での水洗いとは全く異なります。またその中でも高級ダウンは特にデリケートなお品物のためご自宅でのウェットクリーニングはおすすめできません。

PROSHOP HIRAISHIYAのウェットクリーニングは職人が依頼品を実際に見た上でカルテを作成。その後のクリーニング工程を計画していきます。よって、ひとつとして同じ工程はないということもPROSHOP HIRAISHIYAのウェットクリーニングならではの特徴です。クリーニング自体もプロ用の洗剤と熟練の職人の手で洗いあげ、仕上げには業務用の蒸気アイロンを職人がダウンの素材に合わせて力加減を調節し、シワひとつなく最高の状態に仕上げております。

まとめ

今回は最近ご依頼の多いホワイトダウンのクリーニング方法についてご紹介させていただきました。PROSHOP HIRAISHIYAのウェットクリーニングではホワイトダウンのクリーニングはひと手間かけて行っております、大切なホワイトダウンをクリーニングされたいときにはぜひ、弊社へご相談ください。

注文後の流れについて、わかりやすく説明させていただいた動画がこちらになります。是非合わせてご覧ください。

【YouTube】注文から納品までの流れ

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