【モンクレール】シルエットを生かすダウンクリーニング

2024.03.18

高級ブランドダウンの代表格、モンクレール。2022年にはファーフリー宣言をし2023年秋冬コレクションを最後にファーを使用したダウンの生産を行わないという方向に舵を切りました。モンクレールは、こういった時代や風潮の変化にうまく対応しながらも新しいものを生み出し、多くの人を魅了し続けています。

モンクレールダウンの機能性や保温性はもちろんですが、性別を問わず愛される理由は洗練されたデザイン・シルエットにあるのではないでしょうか。

本日は、モンクレールダウンの魅力を最大限引き出す「シルエット」についてお話していきたいと思います。

1.変わらないブランド力と移り変わるモデル

昨年で生産終了となり、在庫限りの販売となっている「HERMINE」、「HERMIFUR」。モンクレールダウンの中でも定番モデルで、広い年齢層に人気を集めています。当社でもとても多くご依頼いただくモデルです。ウエスト内側にはドローコードがついており、腰回りをキュッとしめることができ、自分の好みに合わせてシルエット調整が出来る仕様になっています。縦ラインを際立たせたデザインは、ダウン特有の着ぶくれ感のないスマートな印象を持たせてくれます。「HERMINE」がロングランモデルだった理由の1つでしょう。

モンクレール HERMINE

後継デザインとして登場するのが「HIRMA(イルマ)」「HIRMAFUR(イルマファー)」です。ウエストまわりが引き締まり裾が広がった曲線が特徴だった 「HERMINE」と比べ、「HIRMA」はウエストの絞りが若干控えめな仕様になっていますが、ワンピースやウェディングドレスでもメジャーな「Aライン」のシルエットはそのまま生かしたデザインになっています。Aラインは、下に行くにつれて広がるシルエットになっているので、ウエストやお尻まわり、足元のラインをさりげなくカバーしてくれるのです。骨格診断が話題になりましたが、そういった骨格の特性を問わず楽しめるデザインで女性のニーズや悩みにこたえるモンクレール。ブランド力が光りますね。

2.シルエットが崩れる要因は?

今後も「HERMINE」、「HERMIFUR」のように廃盤となってしまうダウンが出てくるかもしれません。すでにお手持ちの場合、出来るだけ美しいシルエットで長く着続けたいですよね。ダウンは非常にデリケートな衣類。保管方法1つだけでも、シルエットに大きな違いが出てしまいます。ぜひ、お手持ちのダウンの状態と照らし合わせながら読んでみてください。

まず1つ目の要因はダウンの干し方にあります。ダウンの形状や重さに合ったハンガーを使うことをオススメします。モンクレールダウンは比較的、他ブランドダウンに比べて軽量のダウンが多いですが、油断は禁物です。間違った干し方を繰り返していると、ダウンが寄ってしまったり重みでつぶれてしまい、型崩れを起こしてしまうのです。

モンクレールでダウンを購入した際についてくるハンガーを見ていただくとわかりやすいかと思いますが、プラスチック製で肩の部分の幅が広くなっていますよね。重みでハンガーしならないよう、ある程度厚みのあるものを使用すると安心ですね。

二つ目の要因は湿気の蓄積です。ダウンは悪天候の中で着用することも多い衣類なので、雨や雪の湿気を吸ってしまいます。撥水加工である程度防ぐこともできますが、着用していく中で効果が薄れてしまうものなので、完全防備というわけではありません。また、ダウンは着用中の汗も吸っています。冬は体温の維持の為に基礎代謝が高まるとされており、歩いたり階段の上り下りをするだけでも汗をかきやすくなります。加えてモンクレールダウンは保温性が非常に高いです。これにより汗の蒸発が妨げられ、どんどん蓄積されて行きます。

こういった湿気の蒸発を出来る限り促進させるため、着用後はすぐにクローゼットには入れずに風通しの良い場所で陰干しするのがおすすめです。直射日光に当ててしまうと変色の原因になってしまうので、干す場所には注意が必要です。「シルエットが崩れる要因①」で、プラスチック製のハンガーのお話をしましたが、湿気を吸収するという観点では木製のハンガーもおすすめです。木の成分には抗菌効果もあるため、衣類の清潔さの維持にも役立ちます。

3.ダウンクリーニングでシルエットを生かす

こういった美しいシルエットの背景には、モンクレールの職人による繊細なダウンの充填・縫製技術があります。そして美しさの維持には、丁寧なメンテナンスが欠かせません。ここではダウンクリーニングの重要さと、私たちPROSHOP HIRAISHIYAの仕上げへのこだわりについてお話しさせていただきます。

ダウンのシルエットが崩れる要因は、上記で上げたもの以外に汚れの蓄積があります。この汚れというのは「皮脂」や「食べこぼし」「埃」などです。これらの汚れを羽毛が吸着して、ダウンがつぶれたりしぼんでしまう事で、全体のシルエットが崩れ始めてしまいます。こういった汚れは湿気とは違って自然に蒸発したり薄まったりするものではないので、ご自宅のメンテナンスでは取り除くことが出来ません。そのためクリーニング店でのメンテナンスが必要となります。ネットでは「お家で洗う」ことを提案・オススメする記事も見かけます。

  • クリーニングより安く済む
  • 簡単にできる
  • このモデルが気に入っているから買い替えたくない

など、様々な理由や事情があると思います。このご時世だからこそ魅力的に聞こえる言葉もあるかと思います。しかし、これには大きなリスクが伴います。洗いや乾燥の工程で間違った方法で作業をおこなってしまうと羽毛にダメージが加わり、最悪の場合には原状回復が困難となってしまいます。こういった理由から、クリーニング店(なかでもモンクレールなどの高級ブランドダウンの取り扱い経験が豊富)でのダウンクリーニングをオススメしています。

十分な乾燥でふっくらボリューミーになったダウン。PROSHOP HIRAISHIYAではダウンのアイロンがけもすべて手作業で行い、シルエットを丁寧に整えていきます。クリーニング工場でよく見る「人型乾燥・アイロンマシン」を使った方が、効率がいいと思いますよね。我々がそうしないのには理由があります。

前半でご紹介した通り、モンクレールダウンだけでも非常に多くのデザインがあります。ダウンジャンバー・ダウンコートのように大きく形状が異なるものもあれば、袖口や裾など小さい範囲でギャザーが入っている物もあります。機械ではこういった細部の違いには対応できない為、アイロンのかかり具合にムラができたり、後から手直しが必要になってしまうのです。こういった機械でプレスしたときにできたシワは、普段我々が使っている手作業用のアイロンでは伸ばすのが難しく、手直しに時間がかかってしまうのです。こういった細かいシルエットや作業工程の観点から、「手作業で」仕上げています。

手作業でのアイロン後のモンクレールダウン

こちらが実際にダウンクリーニング終了後、手仕上げでアイロンを施したモンクレールダウンになります。全体的にふっくら、ハリが出ているのが見て取れますね。腕や肩回りも立体的に仕上がっています。

4.まとめ

本日はモンクレールダウンの廃盤モデル・後継モデルのご紹介と、シルエットの維持のポイントとなるダウンメンテナンス・ダウンクリーニングについてご説明させていただきました。

ご紹介した通り、ご自宅でのメンテナンスももちろん重要ですが、出来る範囲には限界があります。どうにかシルエットを保とうとセルフクリーニングを行ってしまうと、かえってシルエットが崩れてしまう可能性もあります。実際、当社でも「自宅で洗濯・乾燥を行ったところ、ぺしゃんこになってしまった」というダウンをこれまで何度もお預かりしています。こういったダウンはすでに中の羽毛が傷んでちぎれてしまっており、クリーニングや乾燥を施してもシルエットの回復効果がふるわないこともあります。トラブルを防ぐためにも、ダウンクリーニングの経験が豊富なクリーニング店への持ち込みをオススメします。

この記事を通してお伝えしたいことは以下の二つです。

  • 自宅での保管方法も影響する
  • 専門のクリーニング店でシルエットが生きる

PROSHOP HIRAISHIYAでは、モンクレールをはじめとする高級ブランドダウンのクリーニング取り扱い実績が50万着以上あります。それぞれの素材や汚れの特性を踏まえながら最適な方法でダウンクリーニング・染み抜きを行っております。注文方法や現在のダウンについてご不安な部分、ダウンクリーニングの内容について確認したいことがある場合は無料カウンセリングや電話注文も承っておりますので、下記リンクよりお気軽にお問い合わせくださいませ。SNSやホームページにてダウンクリーニング中の様子やダウンクリーニングと併せてオススメしているオプションの紹介なども行っておりますので、ぜひ参考にご覧ください。

専用オペレーターが丁寧にご説明、回答させていただきます。

また、多くのお客様にネット注文をご利用いただいております。ご自宅でスマホやパソコンから必要な情報をご入力いただきますと、注文完了となります。集荷日時をご指定いただければ、ヤマト運輸さんが、梱包用の段ボールを持参してお客様のご自宅まで引き取りに伺います。当社到着後、作業中の進捗状況等はメールにて都度ご案内させていただいております。また、仕上がり後のダウンもヤマト運輸さんより配送されます。ご自宅で注文から受け取りまでの一連の作業が完結できるシステムとなっております。

注文後のダウンクリーニングの流れについて、わかりやすく説明させていただいた動画がこちらになります。是非併せてご覧ください。

【YouTube】注文から納品までの流れ

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