カナダグースについて
2022.09.02
アウトドアにも、ビジネスシーンにも、多様な場面で活躍するハイスペックなダウン。とても頼もしい保温性を備えているので、今年の冬も大活躍間違いなしですね。今日はそんなカナダグースの歴史と、ダウンの白化についてのご説明です。
目次
1.カナダグースとは
1957年に、裁断師サム・ティックが設立した、カナダの首都トロントの、老舗ブランドです。カラーバリエーションが豊富で、フードやファーの付け外しができるので、一着で多様なコーディネートができるのも魅力ですね。
1-1 カナダグースの始まり
創業当時はメトロスポーツウェアという名前で、ウールのベストやレインコート、スノーモービルウェアなどの販売を行っていました。通年を通して気温が低く、寒さの厳しい地域。その防寒力は非常に優れたものでした。
1-2 スノーグースの設立
そんな中、1970年代にある人物が入社したこと入社により転機が訪れます。サムの義理の息子、デーヴィット・リースの入社です。彼は、衣類にたくさんのダウンを充填できる機械を発明します。これにより、大量生産が可能となりました。この発明により更なる革新を遂げたデーヴィットは、スノーグースを設立します。
1-3 研究や実験を重ねる探求心
極寒の地であることを生かし、さまざまな実験や研究を重ね、その地で活躍する人に向けた製品を次々に作っていきました。その中でも代表的なのが『ビッグレッド』と呼ばれる、南極のマクマード基地に滞在する研究者特有のニーズに応えるべく開発された、エクスペディションパーカーです。
1-4 「メイド・イン・カナダ」のこだわり
1997年には、サム・ティックの孫、ダニー・リースが入社しました。2001年にはカナダグースの社長兼CEOに就任し「メイド・イン・カナダ」へのこだわりを宣言しました。世界的な人気を誇る現在も、カナダ産のダウンのみを使用し、すべての工程が職人たちの手作業で行っています。創業時から洗練されてきた裁断の縫製技術はまさに「メイド・イン・カナダ」のこだわりを継承しています。
2.白化について
「長く着ていたら白っぽい汚れが目立つようになってきた…」それ、ひょっとすると汚れではなく【白化】かもしれません。その原因と修理についてご説明します。
2-1 白化とは
部分的に白くなっていく現象で、これらは袖口やポケット、脇から腕の内側のラインにかけてよく見られます。カナダグースは、白色の布地に、黒やネイビー、赤などそれぞれの色をつけています。そのため、着用中の摩擦などによって、もともとの布の色が出てきてしまうのです。着用していれば必ず起きてしまうものであり、素材の特性上避けることができない現象です。生地の劣化状態によって、白化の進行速度もまちまちです。
2ー2 修理の方法
必ず起こってしまうものとはいえ、黒やネイビーなどの暗めなカラーは白化が目立つため、気になってしまいますよね。先述した通り、汚れではないのでクリーニングで直すことは不可能です。【部分染め】(白化した部分に、もともとの色と同じ色をのせていく作業)を行うことで、白化を目立たなくすることができます。これは、服に合わせて色を作成し、袖やポケットなど、白化した部分のみに染色を施していく作業になります。ほかにも、広範囲で白化が進んでしまっており、同時に色あせも気になる、という場合には【全体染め】(染料にダウン全体を漬け込む作業)を行うこともできます。白化してしまった面積に応じて、修理方法をご検討ください。
3.まとめ
家族で代々探求に情熱を注いできたカナダグース。極寒地発祥の防寒性に優れたダウンは地元のみならず、世界中の冬を支えています。ダウンの白化は必ず起こってしまうものですが、起こる時期は明確には決まっていません。状態によって染色方法も異なります。状態が気になる方はお気軽にお問い合わせください。