ダウンご依頼後の流れについて

2022.06.07

 こちらは大切なダウンがどんな順番でどのようになっているのかをご説明していきます。到着してから早く仕上がると思っている方が多いのですが、実は到着してからこれだけの工程があるということをご認識いただきたく作った内容でもございます。ダウンは同じものを同じ状態で扱っているわけではなく、それぞれ違った状態のものになりますので、流れ作業的に仕上げることは不可です。その素材、ご依頼いただいた内容等でやり方、納期は大きく変わってきますので、工程をご認識いただければ幸いです。

1.ダウン到着からの工程

当社へダウンが到着してからお見積りまでの流れが第一段階だとすると、こちらがその第一段階になります。この工程は案外早くできると思われている方が多いため、その辺を詳しく深掘りしていきます。

1−1 ダウン到着の確認

ご注文されてから当社に届いたかを確認する作業になります。お客様のご依頼内容の物と現品が合っているか確認していきます。確認でき次第、到着メールをお送りいたします。

1−2ダウンの検品

チェックする場所は全部で3箇所あります。すべてにおいて、この道のクリーニングに詳しいものが写真撮影からダウンの状態、ご依頼内容の確認を1点ずつ行っていきます

1−3ダウンの見積もり

ダウンの状態や要望を元にクリーニング方法や修理可否の判断、修理の方法、染色の方法等を技術者が1点ずつ確認し見積もりを出していきます。こちらは技術者が状態をみて行っていきますので、工場で直接行っております。

2.ダウンメンテナンス開始

お見積りを出してからご入金が確認でき次第、作業をスタートいたします。ご依頼内容によっては最初にクリーニングから始めるパターン、初めに修理してからクリーニングするパターン、染めに関しては特殊な工程パターンと行うご依頼内容によってはまったく別となります。

2−1ダウンクリーニングのみ

状態をみてから直ぐにクリーニングへいきます。

2−2ダウンクリーニングと修理

クリーニングしてから修理するパターン、修理してからクリーニングするパターンと2つに分かれます。その状況はお見積り時に判断しております。どちらもそのダウンにあった最適な方法で選んでいきます。

2−3染めとクリーニング

こちらは基本的にはクリーニングしてから染めに入ります。その後、再度クリーニングして色止めを行っております。

3.ダウンの発送

仕上がったダウンを発送するまでの流れです。

3−1検品

仕上がった状態を確認し、作業漏れがないか検査員がチェックしております。また、シミや傷が無いかも確認していきます。

3−2梱包

一つ一つ不織布にいれてからダンボールにいれていきます。

3−3発送

提携先の宅配業者様を呼んで発送いたします

4.まとめ

ダウンのメンテナンスといってもその素材やご依頼内容によって、方法やお値段も変わってきます。すべては人間の目で確認して行っていく作業となりますので、お見積りまでも時間はかかります。また、春から夏にかけては混み合いますので、納期もかかってきます。何百人といる体制ではございません。こういった工程はすべて急ぎでやるものではないと思っております。1点ずつ、しっかり行っていくことが大切です。そのため、お急ぎの方は、着用されるまで時間に余裕をもって出されますようよろしくお願いいたします。

記事執筆者:クリーニング師 わたなべたかのり

の後、家業であるクリーニング店を引き継ぐ。今までにダウンや衣類のメンテナンス数は軽く100万着を突破。染めの技術も取得してシミ、リペア、染め替えの技術をもつ職人兼経営者