シミと汚れの違いについて

2021.07.12

クリーニングに関することでよく疑問に上がるのが、シミと汚れの違いについてです。それではざっと説明させていただきます。

1.シミと汚れの違いは

シミは汚れがついてから少し時間が経過して落ちにくくなった状態のことをいいます。また、汚れとはついて直ぐの状態で通常のクリーニング又は洗濯で簡単に落ちるものを言います。(また、汚れの場合は面積が広い場合にも言われることもあります。)シミになるまでの時間はそれぞれの生地や状態によってちがうので、一概には言えませんが、シミの目安として乾いた状態で、酸化してきたらもうシミだと思っていいと思います。酸化というのは空気中の酸素と汚れが結合して通常のクリーニングでは落ちない強固な状態になってしまったものを言います。

1-1.染み(シミ)とは?

染みとは、「汚れ」が空気中に浮遊している化学物質や紫外線、人体から分泌する皮脂や垢(あか)などの影響で繊維に結合し、通常のクリーニングでは落としきれないものを言います。また、インクやボールペンなどの不溶性の部質がついた状態のものもシミと言います。要するに通常の生活で衣類を着用していてはつかないような特殊ものもシミと呼ぶことが多いです。
また、「染み」は時間が経過し過ぎたり、汚れの種類によっては「染み」を落とすのに高度な技術(クリーニングでは落ちない特殊染み抜き)を要する場合があります。

そこでクリーニング店では、「染み抜き」を通常のクリーニング工程に含めて行うお店や、別サービスとして扱うお店など、染みの状態や方針によって様々なお店が存在します。

つまり、一般的に「染み(シミ)」を落とすには、いわゆる洗濯(クリーニング)とは別の方法で行われ、汚れを落とすうえでのメカニズムも異なります。
病院に例えると、通常のクリーニングは「内科診療で薬で直す」で、染み抜きは「手術をしないと直らない」といったイメージになります。

2.シミがついたらどうすればいいか?

ではシミや汚れがついてしまった場合はどうすればいいか具体的にお話していきましょう。


2-1.染みが付いたらすぐにクリーニング店へ!

シミが付いたら時間が経過するとともにシミが落ちない可能性が高まっていきます。酸化が進行するのが原因です。そのため、シミが付いたら直ぐにクリーニング店へ持ち込むことがおすすめです。そうすれば、クリーニング代とは別途で取られる染み抜き代が軽減されます。

2-2.染みが付いて1週間~10日経過

まだなんとか落ちやすい状態です。これよりも早いに越したことはないですが、シミがついてご自宅で洗っても落ちない場合は直ぐにクリーニング店へ持っていったほうがいいです。また、インクやボールペン等は家で洗ってしまうとクリーニング店でも落としにくくなりますので、こういった物は家で洗わず直接クリーニング店へ持っていきましょう。シミの種類によっては一週間以内でクリーニング店へ持っていっても落ちないシミもあります。

2-3.染みが付いて1ヶ月以上経過

こうなってしまうと90%以上の確率で家の洗濯ではまずおちません。また、クリーニング店へ持っていっても落ちない可能性があります。こういった物は通常のクリーニングでは落ちませんので、特殊染み抜きに回って、クリーニング代とは別に料金が加算されます。そのため、一日でも早くなんとかしましょう。

3.古い染みになると落とすのは難しくなる場合も


古い染みになると、完全に落とすことはほぼ不可能になる場合も多いです。汚れが繊維に浸透して固く結びついてしまっているので、クリーニングでは落ちず、家で処理しても落ちないでしょう。こうなってしまうと、染み抜き作業が必要なのと、最悪色の補色をして対応になる場合もあります。補色して対応になると染み抜き代とは別途染色代がかかってきますので、とにかくシミが付いたら直ぐにクリーニングしたほうがいいです

3-1.シミや汚れがついたけど、目立たないから放置した

これも後々、変色のもとになりますので、お気をつけください。その場で見えないシミが一番やっかいです。しっかりシミは残っているので、それが化学反応して落ちないシミ又は変色という形であられてきます。ほぼ、確実に起こるので、いくら少ししか着ていないからとか、シミが付いたけど黒い色でシミが目立たないから奇にしないなんて言っていると後々、直すのにクリーニング代の何倍もかかったなんてことは普通におこりえますので、お気をつけください。

4.クリーニングに出す際のコツ

ではクリーニングに出す際に受付の人に伝えるときにいい方法をクリーニング屋目線でお話したいと思います。

ポイントとしては、何のシミかはっきり伝えるということです!

これはクリーニング屋さんはシミの種類によって染み抜き剤を使い分けているので、シミの種類が不明ですと、余計な染み抜き剤を使って余計に遠回りしてから落とすということが起きます。そうなると、染み抜き代は高くなることもありますし、生地を傷めてしまうこともあるわけです。そうならないためにも、シミの種類、素材ははっきり事前に伝えておくと、クリーニング屋さんも助かりますし、お客様にとってもプラスになるのです。ぜひともご参考までに