2026/02/16

ブランド別実例モンクレール 専用クリーニング

モンクレール

今回お預かりいたしましたのは、世界中のファンを魅了し続ける高級ダウンの代名詞、モンクレール(MONCLER)のダウンコートです。数多くのダウンウェアを取り扱ってきた私共にとっても、モンクレールの一着を手に取る時間は特別なものです。今回のお品物を拝見してまず目を引いたのは、その「マットな質感」のシェル素材です。光沢を抑えた落ち着いた風合いは、高級感を演出しつつも主張しすぎず、都会的で洗練された印象を与えます。カラーリングも、深みのあるネイビーで、非常に上品ですね。黒よりも柔らかく、それでいて知的な強さを感じさせるネイビーは、どんなシーンでも美しく映えます。そして何より、モンクレール最大の特長である細身のシルエット。ダウン特有の着膨れを一切感じさせない、計算し尽くされたタイトなカッティングは、着用した瞬間にスタイルを格上げしてくれるはずです。手に取ると、驚くほど柔らかく、そして空気のように軽い。それでいて、指先から伝わる確かな温もりからは、最高級のホワイトグースダウンが惜しみなく使われていることがわかります。「いつかは自分も、こんな素敵な一着に袖を通してみたい」――そう思わせる力が、このダウンには宿っています。こうした高品質なダウンウェアほど、その風合いを維持するためには専門的かつ繊細なメンテナンスが欠かせません。今回、私たちが実施したクリーニングの工程と、モンクレールを長く愛用するためのポイントを詳しく解説いたします。モンクレールは、長年の着用により皮脂や汗が蓄積すると、中の羽毛がくっついてしまい、ボリュームが失われていきます。今回のクリーニングでは、まずダウン専用の特殊な洗浄液を用い、羽毛の油脂分を適度に残しながら汚れだけを落とす「水洗い(ウェットクリーニング)」を軸に行いました。これにより、羽毛が一本一本解き放たれ、本来のふっくらとした弾力が蘇ります。ネイビーは非常に上品な色合いですが、襟元や袖口などの摩擦が起きやすい部分は、皮脂汚れによって色がくすんで見えがちです。また、不用意な洗浄は色褪せの原因にもなります。私たちは、洗浄前に襟元や袖口に手作業で前処理(ブラッシング)を施し、生地への負担を最小限に抑えつつ汚れを浮かせました。モンクレールには、アニメタグや特徴的なジッパー、ロゴワッペンなど、ブランドを象徴する意匠が散りばめられており、衝撃緩和対策も行っております。

クリーニング実例概要

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高級ダウンの代名詞であるモンクレールですが、特にお悩みが多いのが「襟元の汚れ」です。今回お預かりしたネイビーのダウンコートも、肌が直接触れる襟周りに顕著な汚れが見られました。この白っぽい汚れの正体は、主に蓄積された皮脂やファンデーションです。デリケートな生地を傷めないよう、当店では「汚れの性質に合わせた段階的な除去」を行いました。汚れを分析し、専用の洗浄剤で最適な前処理を施します。まずはメイク汚れ等に強い油性洗浄剤を塗布。次に汗などの水性汚れを落とす洗浄剤を使用。この「油性→水性」という順番が非常に重要です。手順を誤ると汚れが繊維の奥に定着し、落ちなくなってしまうからです。熟練の技術により、生地の質感を損なうことなく、ネイビー本来の深みのある色合いを蘇らせることができます。ネイビーのダウンにおいては黒っぽくくすんだシミが残ることがよくあります。これは頑固で容易には落ちないため、非常に丁寧な処理が求められます。具体的な手法としては、その黒ずんだ箇所に対して専用の薬剤を塗布しピンポイントで熱を加えながら、繊維の奥まで入り込んだ汚れを浮かせて根気強く染み抜きを行っていく必要があります。
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モンクレールのダウンジャケットは、裏地の首元に施された象徴的なロゴデザインも大きな魅力です。この洗練された美しさを保つためには、細やかなクリーニングメンテナンスが欠かせません。特に「白いロゴ」である場合は、皮脂や汗の影響で黒ずみが目立ちやすくなってしまいます。放置すると定着して落ちにくくなるため、丁寧な前処理が重要になります。ロゴ部分のクリーニング手順について説明していきます。まずは専用の洗浄剤を塗布し、優しくこすって表面の汚れを浮かせます。洗浄剤だけで落ちない頑固な黒ずみには、洗浄力の高い弱アルカリ性の石鹸を併用し、段階的にアプローチします。ロゴの刺繍は繊細です。またロゴ上部のリボン部分もほつれやすくなっています。文字がほつれないよう、汚れを落とすための「強さ」と、生地を傷めない「優しさ」を両立させた、プロの力加減が求められます。このように、単に丸洗いするだけでなく、ブランドの象徴であるロゴを保護しながら一点ずつ丁寧にケアすることで、モンクレール特有の高級感を長く維持することができます。裏地などの細部まで命を吹き込むようなメンテナンスがあってこそ本来の輝きを取り戻すことができるのです。
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モンクレールという至高の一着を纏っていても、袖口が汚れていては魅力が半減してしまいます。袖口は見ていないようで意外と見られているものです。汚れの原因は複合的である場合が多いです。 袖口は直接肌に触れるため皮脂汚れが蓄積しやすい場所ですが、さらに、テーブルに腕を置いた際に付着する油汚れや埃など、日常生活の中で知らず知らずのうちにダメージを受けています。 指先や手元は、自分以上に周囲の視線が集まるポイントです。細部にこそ品格が宿ります。高価なアクセサリーで着飾っていても、袖口が黒ずんでいては格好がつきません。頑固な袖口の汚れは、ただ洗うだけでは落ちない場合が多いです。私たちは、素材を傷めず汚れだけを確実に落とし本来の色を取り戻すために、段階を踏んだ丁寧な前処理を必須としています。まずは、蓄積された皮脂やテーブル由来の油汚れをターゲットにします。専用の油性洗浄剤で汚れを浮かせ、分解します。油分を取り除いた後、次に水溶性の汚れ(汗や埃など)を落とす水性洗浄剤を使用します。 性質の異なる汚れを順番に処理することで、生地に負担をかけすぎることなく、新品時に近い「本来の発色」を蘇らせることができるのです。
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ネイビーで目立ちやすい襟元の皮脂汚れ、裏地のロゴ、袖口の汚れについて説明をしてきました。クリーニングで最も重要なのは「洗う工程」だけではありません。こだわりの乾燥と仕上げにより、ダウンに息を吹き込みます。乾燥のこだわりとしましては、 単に乾燥機に入れるのではなく、生地への負担を最小限に抑えつつ、中の羽毛(ダウン)が本来のボリュームを取り戻すよう、温度や回転リズムを緻密に調整します。ふっくら感を追及するため、乾燥後は必ず手で触れ、羽毛の立ち上がりを確認します。最終工程である仕上げでは職人が1点1点隅々まで確認しながら手作業でアイロンをかけていきます。こちらのダウンにおいてもネイビーの繊細な生地を傷めないよう、アイロンを浮かせながら、できるかぎり新品の状態を復元できるよう、シワをのばしフォルムを整えていきました。PROSHOP HIRAISHIYA(プロショップひらいしや)ではスタンダードコースでのクリーニングに加え、特殊シミ抜きや撥水加工などのオプションを多数ご用意しております。ダウンの状態に合わせお客様自身でオプションをカスタマイズできますのでぜひ一度ご検討ください。
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