2025/10/20

ブランド別実例モンクレール 専用クリーニング

モンクレール

こちらは赤いモンクレールダウンとなります。状態を見る限り古いものだと思われます。理由といたしましては、アニメラベルの状態、型式等を見る限り大事に昔から着用されているのが予想されました。赤のモンクレールダウンのクリーニング時によくあるのは、シミになると黒っぽくなっているという点です。過去にモンクレールダウンのクリーニングをたくさんしてきましたが、赤いダウンでこのように黒いシミになるのが多いという実感です。一見、外から見てもそこまでひどく見えませんが、近くで見るとそのように見えてきます。しかし、モンクレールで人気なのはこの赤のダウンです。この色鮮やかなダウンはモンクレールならではの赤みが出ています。素敵な輝き、羽毛のはりとどの部分をとっても完成されたデザインとなります。こちらのモンクレールダウンは年代からみると10年以上前の型と思われます。そういった経験はプロショップひらいしやならではの経験となります。受ける前にどのくらいでつくられたかもわかりますし、経験でどのくらい年に着用されていたか、どのくらい大事に着用されているかというのは経験上わかってしまいます。大切に着用されている方、仕事で使われている方、ヘビーローテーションで使われている方、様々ですね。こちらのモンクレールダウンは時間が経過していることもあり、もともと年季が入っていました。ボリュームはある方ですが、時間の経過とともに中の羽毛が擦り切れてダウンのボリュームが減ってしまうのは仕方ないことなのですが、こちらのダウンジャケットは比較的ボリュームがある方だと思います。モンクレールの羽毛は第三者機関に認められたダウンしか使用しないという徹底ぶりなので、品質には問題ないと思います。全体の情報をつかんだのちに、モンクレールのクリーニングに進行します。全体の状態をつかまないと的確な対応ができないので、細かな状態チェックを行います。様々な状態を確認し、クリーニングに進行していきます。衿や袖口、胴体等、もれなく検品して何もないかをチェックしていくところから始まります。汚れがあれば、前処理というクリーニング前の工程でできるだけ取っていきます。こちらを行わないときれいに取れませんので、まずはシミの位置を確認していくことが大切になっていきます。そして、その後にそこにピンポイントで染み抜きを行っていくのが大事になってきます。きれいにするための徹底をしていきます。

クリーニング実例概要

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前処理を行う上で、全体のチェックというお話をしたその続きです。全体の状態はまず写真を撮り、なおかつカルテを作成し、さらに本体(タグに)にもシミの箇所を記入していきます。これほど念入りに行うのは工場や事務の人誰が見てもわかるようにするためです。また、カルテや本体に記入していても、もれることがあるので、最後は前処理を行う人が肉眼で再度確認をしていきます。また、シミが残っていれば、何度も洗いなおすこともしますので、シミが落ちないで届くということはほとんどないです。(しつこい汚れや特殊な汚れは除く)何重にもチェックしてクリーニングを行うのです。そのためにひらいしや品質がここに保たれます。まずこちらのモンクレールダウンで気になったところは、左腕にあるモンクレールマークです。こちらは年数が経てばたつほど、黄ばんできます。こちらはおそらく、ウール素材で出来ています。公表されていませのでおそらくということでご了承願います。この黄ばみはウールの酸化によるもので一度なってしまうと、交換するしかないのが現状です。PROSHOP HIRAISHIYAでは、この黄ばみをとるために黄ばみ処理を行い、極力黄ばみを抑えていきます。
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こちらをみると、袖のところに黒いシミが付いているように見えますが、こちらは手あか等ではなさそうでした。汗等の場合はもう少し色が薄い感じですが、これほど濃い色ですと、何か違うもののような感じでした。以前も同じ赤いモンクレールダウンジャケットをクリーニングにだしていたことがありましたが、同じように黒っぽいシミが見えました。そのため、この赤いモンクレールダウンは黒いシミができやすいということが考えられます。黒のシミはインクの可能性もありますが、ついている部分が袖裏なので、まず考えられません。そのため、汗が黒っぽくなった可能性もあるため、その辺も探って処理を行いました。油性から水溶性と順番に処理を行い、シミを落として行きました。この袖口は特にシミが付きやすく、しかも破損しやすい場所なので、強くこすりすぎないように行っていきます。破損というのはこの袖口は特にこすれるために生地が基本的に弱っています。汚れがひどくてもこすりつけると、そのため薄くなってしまい、破れ等につながっていきます。なので、慎重にできる範囲で行うことが求められる場所です。こういったところが職人が腕にかかってきますので、落ちるところまで行いました。
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こちらアニメラベルがはがれかけていました。この状態ですと、モンクレールクリーニングするとほとんど取れてしまいます。したがいまして、取れても大丈夫なようにピンで保護しております。このアニメラベルの部分は非常に取れやすくなっており、通常の状態で付いていると思っても、取れてしまうということが多々あります。PROSHOP HIRAISHIYAの場合、モンクレール専用のアニメラベル修理を選ばれた方には、まずクリーニング前にアニメラベルを取り付けし、取れないようにしっかり縫い付けてからの修理をさせていただきます。そうすることで、クリーニングしてもびくともしない状態で行うため、取れる心配がありません。当社ではそれをお勧めしております。これをしないとほぼ取れてしまうと思ってもらっていいです。ましてこの状態ですと間違いなくとれます。お客様により、この部分を気にされていない方もいますし、気にされる方もいますので、お客様の好みになりますね。当社でもできる限りこの大事なアニメラベルは大切に保管していただきたいと思っているので、無くさないように極力しております。しかし、この部分は強く保護を行うと、中の羽毛に影響し穴が空いてしまう事がありますので、あまり深くできないのが現状なのをご理解ください。
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このように背中ですがきれいに仕上がったと思います。全体的にシミは除去出来て、きれいになってきたと思います。赤のモンクレールダウンは他の色と違って、独特の癖があります。そのため、PROSHOP HIRAISHIYAでも扱いがとても慎重になります。そのため、お客様にお勧めなのはシミができてしまってからでは遅い場合がありますので、できるだけ汚れを意識して、汚れが付いてしまったらすぐに染み抜きをするということが大切になってきます。モンクレールダウンに限りませんが、シミは早くすればするほど落ちやすくなります。まして、シミは酸化すると落ちない染みに変化して余計取れなくなります。そのためにシミの参加を防ぐためにはそういった対策も必要になってきます。また、赤のモンクレールダウンの場合、黒っぽいシミになってしまった場合、取れる確率がまた一段と高くなりますのでご注意ください。こちらのお客様のモンクレールダウンはできる限りシミを落として対応させていただきました。モンクレールダウンは定期的なメンテナンスがとても大事です。来期までいいだろうという気持ちが後々、取れないシミに変化してしまい、結果的に除去代で高くなるなんてこともざらにありますので、ご注意ください。それでは快適なモンクレールライフをお過ごしください。
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