2023/05/08

ブランド別実例モンクレール 専用クリーニング

モンクレール

モンクレールクリーニングを扱っておりますPROSHOP HIRAISHIYAが今回ご紹介するのは、モンクレールのダウンコートです。モンクレールダウンのクリーニングと合わせてダウンジャケットの後ろ側に空いてしまった穴の修理のご依頼も頂きました。モンクレールのダウンコートはどの角度から見ても美しいシルエットが魅力的。着ぶくれしやすいダウンコートですが、このモンクレールのコートはフィット感のあるタイトな仕上がりになっています。背面に施されたウエスト部分の縦のリブで、ウエストをより細く見せることができ、後ろ姿もスッキリと見えるデザインになっています。一見シンプルなダウンコートですが、キルティングやフード部分のパイピングが、モードな印象をプラスしてくれます。左腕にデザインされたMONCLER(モンクレール)のロゴもワンポイントなります。こちらのモンクレールダウンコートのボディーにはテクニカルナイロンを使用しており、さらりとした手触りの良さが魅力的。軽量で薄手の生地感ですが、高級ダウンを惜しげもなく使用しているとあってとても暖かく保温性が高いことも有名です。また、表面には水や汚れから生地を保護する為にテフロン加工が施されているので、雨や雪の日も使いやすいのも嬉しいですね。エレガントなシルエットと機能性を両立したデザインで、さすがモンクレールのダウンコートです。モンクレールのダウンコートの歴史は古く1952年にグルノーブルで創業しました。ブランド名の由来はグルノーブルからほど近い「モネステ・ド・クレァモン」という小さな町の名前を略してモンクレールと名付けられたそうです。もとは登山家のシェラフやテントを製造していたようですが、モンクレール創業当時は山の上にある小さな工場で労働者を寒さから守るために考案された「着る寝袋」のようなものを作ったことがモンクレールダウンの始まりとされているそうです。今回はモンクレールの通常クリーニングと修理に合わせて当店人気No.1の「超撥水ウルトラ加工3α(汚れ防止コーティング効果付)」とシーズンオフの保管時に大切なモンクレールダウンをしっかり守る「スーパー防虫加工(防カビ+抗菌加工付)」を追加オプションでご依頼を頂きました。モンクレールのクリーニングを行うPROSHOP HIRAISHIYAではお客様の要望に合わせて修理や専用オプションなど様々なメニューをご用意しております。

クリーニング実例概要

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では早速お預かりしたモンクレールのダウンコートを見ていきたいと思います。汚れはそこまで強くないですが、どこかに引っ掛けてしまったのか背面に穴が空いてしまって中のダウン(羽根)が出てきてしまっていました。モンクレールのダウンコートは主にヨーロッパで製造されており、一部のエクスクルーシブで限定的なコレクションはイタリアで作られています。軽量で高密度に織られた日本のナイロンや断熱性が特徴の高品質なホワイトグースダウンまで、世界中から調達した最高級な素材を使用して作られています。お気に入りのモンクレールダウンは長く着用したいと思うのは当然のことですね。しかし、モンクレールのダウンコートに限らずダウンコートなどのアウターは一般的に3~4年ほどで劣化が始まり、その後寿命を迎えるケースが多いです。 高級ダウンの場合はもっと長く着られる場合がありますが、これは中綿を使用しているダウンや生地の質が高いから長持ちしている場合がほとんどです。中に詰められたダウン(羽根)はダウンコートを製造した時から徐々に劣化が始まっています。少しでも長く購入した当初の状態を保てるようにこまめなメンテナンスをおすすめしています。
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モンクレールダウンコートの背面の写真です。背面左下に穴が空いてしまっているのが見えます。このような場合の修理方法として挙げられるのはダウンコート本体のポケット裏など見えない部分から抜き取った生地を修理部分に貼り付けて穴を塞ぐ「貼り付け修理」です。繊維を解いて穴を塞いでいく「かけはぎ修理」もございますが、モンクレールのダウンコートのようなナイロン素材が使われている場合は素材の特性上、「かけはぎ修理」では修理することが出来ません。修理のご提案として貼り付け修理と合わせてご提案したのは、お預かりしたモンクレールのダウンコートはブロックが細かく仕切られているデザインになっていたため、ブロックの範囲ごと生地を縫い付けて行う「ブロック修理」をご提案いたしました。このブロック修理ですが貼り付けた跡が見えないためとても自然な仕上がりになるのでおすすめです。今回は「ブロック修理」で修理を行うことになりましたので、まずは修理から入っていきます。モンクレールダウンの修理後にウェットクリーニングで綺麗に洗い「超撥水ウルトラ加工3α(汚れ防止コーティング効果付)」と「スーパー防虫加工(防カビ+抗菌加工付)」を施していきます。
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こちらが、モンクレールダウンの穴の空いた部分をアップした写真です。ダウンのアウター類には表面の生地の中に”ダウンパック”と言われるダウン(羽根)が入った袋を袋ごと詰めている場合と生地の中にそのままダウンが詰められている場合の2つのパターンがございます。こちらの穴の部分の状態を見るとモンクレールの表面の生地が破れてすぐにダウン(羽根)が出てきてしまっています。このような場合はダウンパックには入れられていないダウンとなります。修理する穴の大きさが大きいと一度ダウン(羽根)を抜いてから修理をする場合があります。モンクレールのクリーニングを行う前に、今回は「ブロック修理」といってモンクレールのダウンコートのブロックごと布をかぶせて穴を塞ぐ修理を行なっていきます。モンクレールダウンに限らず、穴を塞ぐ修理をするには塞ぐための布が必要になります。穴があいている箇所と同じ布で修理することで一番自然な仕上がりになるからです。衣服を購入した際についてくる布を見たことはないでしょうか?その布は「共布(ともぬの)」または「共生地(ともきじ)」といって修理をする際に使ったり、洗濯する際のテストに使ったりする布です。
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昔は洋服が破損してしまった際には自分で直したり、修理屋さんに頼んで修理をするのが一般的でした。現代では服がすぐ手に入る時代となり修理屋さんに出さずに買い替える方も多いかと思います。共生地は洋服屋のサービスで現代にも名残として受け継がれています。共生地があればその生地を使うことも可能ですが、モンクレールの修理の際、共生地がない場合にはモンクレールダウンのポケットの中など表からは見えない部分から取り出し縫製します。その光景はまさしく”モンクレールの移植手術”です。今回のようなブロック修理はブロック部分を覆う大きさの生地が取れないと修理することが出来ません。その場合には貼り付け修理など別の修理方法をご提案させていただきますのでご安心くださいね。修理後のモンクレールはクリーニング作業に入っていきます。クリーニング後、撥水加工と防虫加工を施し乾燥機で芯まで乾燥させていきます。以上でモンクレールのクリーニングとブロック修理、撥水加工、防虫加工のすべてが完了いたしました。弊社ではお客様のご希望でクリーニングのオプションを自在にカスタムして頂けることも魅力です。ご要望がございましたらお気軽にお問い合わせください。
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