2025/02/19

ブランド別実例モンクレール 専用クリーニング

モンクレール

今回お預かりしたのは、ネイビーのMONCLER REPUBLIQUE(モンクレールリパブリック)です。表は厚みのあるポリエステル繊維、内側はナイロン生地でつくられています。厚みのある生地は冷たい風から守ってくれるほか、丈夫であるため長く着続けることが出来ます。小さな摩擦や衝撃では損傷も起こりにくいため、街中での着用には大きな影響もありません。こちらのダウンジャケットは着丈が比較的短めで、スマートなシルエットが特徴です。昨今はショート丈のジャケットなどを取り入れるのがトレンドとなっており、そういった需要にも沿っているデザインです。ブラックやネイビーといった暗めのお色味はファッションにも散り入れやすいため人気が高いです。そのため今回のMONCLER REPUBLIQUE(モンクレールリパブリック)のほか、王道ともいえるMAYA(マヤ)やMONTGENEVRE(モンジュネーブル)などもブラックやネイビーの愛用者が多い印象です。こちらはフード付きのデザインになっていて、素材はナイロンでできています。昨今はモンクレールをはじめとしたさまざまな高級ブランドで、フードが取り外せる、あるいはフードがないモデルも多く登場しています。こちらについても、すっきりとまとまるシルエットの需要やトレンドの影響を受けてのデザインかと思います。モンクレールは特に、今回のMONCLER REPUBLIQUE(モンクレールリパブリック)のような異なる素材を組み合わせて作られたデザインが多く見受けられます。モンクレールではナイロン製のダウンを中心に、ポリエステルやウール、レザー(牛や羊など)を使用したもの、これらの素材が混在したダウンを多く販売しています。それぞれの素材によって特性が異なるため、クリーニング方法や修理方法についても、その都度担当者が見極めながらの対応が必要となります。お品物の状態などによっては、モンクレールでのサービスや一般のクリーニング店さんでのメンテナンスを断られてしまうケースもあります。PROSHOP HIRAISHIYAでも、これまでモンクレールでの修理を断られてしまったというご相談を複数いただいております。こういった場合でも、PROSHOP HIRAISHIYAで修理やメンテナンスの対応が可能な場合がございます。あきらめてしまう前に、ぜひ一度弊社までお問い合わせください。

クリーニング実例概要

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ネイビーの深みのある落ち着いた色味が特徴的なモンクレールダウンです。袖口やファスナーなどいたるところにモンクレールのブランドロゴやブランド名があしらわれています。ボタンなどはもちろん、小さい部分ではありますがドローコードに付属している金具にも小さくモンクレールのロゴがあしらわれています。モンクレールでの購入以外では部品の替えが効かない部分となっており、「モンクレール」というブランドで購入したという付加価値につながっているポイントでもあります。モンクレールは非常に人気が高く品質も良いダウンですので、長く使い続けたいという気持ちも強いかと思います。しかしどうしても経年劣化は避けることが出来ません。具体的に劣化が進んでいく箇所を上げていくと、ボタンやファスナー、袖周りです。劣化の内容としては塗装のひび割れや剥げ、部品の錆びや歪み、生地の擦り切れやほつれです。これらはどれだけ大切に使っていても傷んできてしまう部分のため、完全に阻止することは困難です。しかし、こまめにメンテナンスを行っていくことで長期的に着用することが可能です。今回はこの中でも生地の擦り切れや傷みに焦点を当ててお話していきます。
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今回ご依頼いただいたのはモンクレールダウンの袖口の破れ修理です。広範囲にわたって破れが広がってしまっている状態です。こすれやすい袖周りは、今回のモンクレールダウンのように擦り切れて穴が開いてしまうケースが多々あります。化学繊維(ナイロン)はウールなど動物繊維と並んだ時に比較的強い繊維ではありますが、摩擦や強い力が加わると繊維の表面が毛羽立ってしまいます。繰り返しダメージがかかり続けてしまうと最終的には破れたり形状に変化が出たりしてしまいます。丈夫な生地でも摩擦などによって表面に毛玉が多くできてしまいます。これは一部分に繊維が集中している状態のため、この周りは生地が薄く傷みやすい状態になっています。毛玉を無理やりむしったり引っ張ったりしてしまうとさらに周りの繊維を巻き込んでしまう為、穴が空くといったトラブルが起きる可能性が高まります。摩擦やダメージが蓄積し続けると、繊維がほころび始めて今回のモンクレールのダウンのような破れにつながってしまいます。破れをそのままにしてしまうとさらに損傷の範囲が広がったり、ダウン本体の機能性にも影響が出てしまう場合があるため、早めの修理をおすすめいたします。
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こちらが修理後のモンクレールダウンです。修理箇所が広範囲にわたるため、ぐるりと大きく「ギザ縫い」を施してあります。この修理方法の場合、お直しに共布を要さず、元のお色味に近い糸を使って縫うという方法をとります。出来る限り、元のお色味に近い糸を使用しての修理となりますが、ダウンのお色味によっては全く同じ色とはいかないこともございます。ダウン全体にプリントが施されている場合などは、別の修理方法をご案内させていただく事もございます。今回お預かりしましたネイビーのモンクレールダウンの修理後の状態を見てみると、糸の色味についてもあまり差がない仕上がりになっています。こちらの修理方法については、ダウンの素材によって変わります。今回のダウンの素材の場合は、担当者が現物を確認した結果、「ギザ縫い」が最適という判断となりました。元々の生地の風合いが粗めだったこともあり大きな違和感もなく仕上げることが出来ました。修理前のお写真をあらためて見てみると、表面のネイビーの部分の生地のみが破れている状態でしたが、さらに摩耗が進んでしまうと現在見えている白っぽい生地の部分にも擦れや破れが生じてしまう可能性があります。
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PROSHOP HIRAISHIYAでは、こういった修理に関するご依頼があった場合には1着ずつ詳しい状態を確認しながらお見積り金額を算出していきます。摩擦による擦れや破れでも使用されている素材や範囲によって修理方法が異なり、それに伴って修理にかかる費用も大きく異なります。PROSHOP HIRAISHIYAの公式ホームページ内にも料金表を提示しており、修理料金についても記載がありますが、こちらについてはあくまでも概算金額となり、確定している金額ではありません。細かい金額は直接状態を確認してみないと正確な金額が算出が出来ないため、到着したダウン1着ずつ検品作業が完了したのちに、担当のスタッフが内容を確認していきます。お客様のご要望についてもきちんと確認をし、照らし合わせながら最適な修理方法・料金を出していきます。現在(2025年2月)は閑散期のためお見積りのご案内も比較的早いのですが、3月以降の繁忙期となるとお見積りのご案内についても2週間~1カ月程度お時間をいただいてしまうことがございます。到着した順にお見積りにあたっておりますが、時期や注文状況に左右されてしまうことをご了承ください。
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