モンクレールについて

2024.01.12

モンクレール。高級ダウンの代名詞と言っても過言ではないブランドのひとつ。
一度でも高級ダウンウェアの購入を検討されたことがある方なら知っている方がほとんどで、そうでない方も名前くらいは聞いたことがあるのではないでしょうか。実際、PROSHOP HIRAISHIYAがお受けしているご依頼数でもモンクレールが一番多いです。
今回はそんなモンクレールと、モンクレールのダウンについて改めてご紹介していきます。

１．モンクレールの成り立ち

全ての物事に始まりがあるように、どのようなブランドにもその歴史の始まりが存在します。それではモンクレールはどのようにして始まり、現在に至るのでしょうか？　まずはそこから見ていきましょう。

１－１　始まり

モンクレールの始まりは１９５２年のフランス。南東部に位置するグルノーブルの、さらに郊外にあるモネスティエ・ドゥ・クレルモン (Monestier-de-Clermont) が発祥の地とされています。「MONCLER」はこの地の頭文字を取って名付けられました。グルノーブルはアルプス山脈の麓に位置しており、岩山に囲まれた地形をしています。その分周囲には多くのスキー場があり、街からバスでの移動が可能です。
モンクレールは険しい自然が広がるアルプス山脈へ挑む登山家たち向けにテントなどの装備を作る企業として発足しました。


１－２　ダウンジャケットへの挑戦

モンクレールがダウンジャケットを作り始めたのは、工場作業員の防寒具がきっかけと言われています。そこからキルティングのされた寝袋に着想を得てモンクレールのダウンジャケットの原型が生まれました。
さらに研究を重ねより良いものにするため、モンクレールはフランス初のヒマラヤ山脈登頂者である登山家のリオネル・テレイ氏をアドバイザーとして迎えます。
そうして出来上がったのは登山に適したダウンジャケット、つまり現在の形に繋がるモンクレールのダウンです。

多くの登山家に使用され支持を得たモンクレールのダウンジャケットはその後、複数の登山隊・遠征隊の装備として採用され、ついには１９６８年の冬季オリンピック（グルノーブルオリンピック）にてフランス・ナショナルチームの公式ウェアとして採用されます。
現在でもモンクレールのダウンジャケットにはスノーゴーグル用のクリーナーが付いているなど、登山の装備として重宝されています。


２．ファッション

モンクレールのダウンジャケットといえば高品質で有名ですが、そのファッション性も高く評価されています。

２－１　MONCLER GENIUS

「MONCLER GENIUS」とは、世界的な一流デザイナー・クリエイターを招待し一つのコレクションを発表していくプロジェクトです。２０１８年６月に第一弾として発表された「7 MONCLER FRAGMENT HIROSHI FUJIWARA（7 モンクレール フラグメント ヒロシ・フジワラ）」から始まり、現在は「MONCLER X PALM ANGELS（モンクレール X パーム エンジェルス）」がコレクションとして登場しています。
PALM ANGELS（パームエンジェルス）は、ロサンゼルスのヴェニスビーチやマンハッタンビーチの独特な雰囲気とそこに住む人々の習慣から多くのインスピレーションを得ており、ビーチのリゾート感や都会の賑やかさが融合されたデザインが特徴的です。
モンクレールとのコラボレーションではモンクレールのロゴマークにヤシの木が描かれており、一目でその特徴的な感性を味わうことができます。ダウンジャケットとヤシの木という、ミスマッチにも思える組み合わせ。しかし、だからこそ目が惹かれます。

MONCLER X PALM ANGELS（モンクレール X パーム エンジェルス）のロゴワッペン。ヤシの木（パーム）が描かれている。


２－２　MONCLER BY ME

「MONCLER BY ME」とは、モンクレールが提案するパーソナライゼーションサービスです。
このサービスではダウンを好みの色・柄にカスタマイズすることが可能です。テーマ別の複数のカラーパレットから選び、フード・袖・前面・背面・裏地の色を変更することができます。更に袖・右胸・背中にはアイコンと任意の文字を入れることが可能で、オリジナルデザインのダウンジャケットを作成することができます。
公式ホームページではクリエイターやアンバサダーがチョイスしたダウンジャケットも展示されており、良いインスピレーションを受けることができるでしょう。

現在は７０周年スペシャルのパステルカラーが特徴的なカラーパレットが登場中。モンクレールのダウンジャケットをご購入される際には一度覗いてみるのもいいかもしれませんね！


３．ロゴマーク・ワッペン

モンクレールのロゴマークは１９６８年の冬季オリンピックのフランス・ナショナルチームの公式ウェアとして採用された際に作られました。
モンクレールのロゴマークといえばダウンジャケットの左袖や胸元にワッペンとしてつけられているイメージが強いですよね。このロゴワッペンは多種多様なデザインが存在していますが、実は大きく３種類に分けることが可能です。これにはモンクレールが展開しているコレクション（ライン）が３種類あるということが大きく関係しています。まずその３つのラインを簡単にご紹介しましょう。

  • 「MONCLER COLLECTION」
    山と都会どちらにも馴染むように作られた、モンクレールの中ではカジュアルと言えるコレクションです。
  • 「MONCLER GRENOBLE」
    ゲレンデで活動する動きやすさをコンセプトに作られた、アスリートたちのパフォーマンスを引き出すコレクション。
  • 「MONCLER GENIUS」
    こちらは既にご紹介している通り、世界的な一流デザイナー・クリエイターとモンクレールが作り出していくコレクションです。

ロゴワッペンもこの「MONCLER COLLECTION」「MONCLER GRENOBLE」「MONCLER GENIUS」という３つのコレクション・ラインをもとに大きく分けることが可能なのです。MONCLER GENIUSのように様々なクリエイターとコラボレーションをしていたり、時期によって新しいデザインを生み出していたりするため細かく分けることはできませんが、おおまかな枠組みを覚えていればおおよその見分けをすることができます。

３－１　MONCLER COLLECTION

「MONCLER COLLECTION」のロゴワッペンはアイコニックな帽子のような形をしたもの（モンクレール フラグ）です。現在モンクレールと言えばこのロゴマークを思い浮かべる方がほとんどなのではないでしょうか？

モンクレール　フラグ

３－２　MONCLER GRENOBLE

「MONCLER GRENOBLE」のロフォワッペンはフランスの国鳥である雄鶏をあしらった部分だけを使用しているシンプルなものです。刺繍の色はフランスの国旗のトリコロールです。

３－３　その他、変わった形・素材のロゴワッペン

フラッグスタンプ
フラグメントロゴ
ダブルロゴ

モンクレールのロゴワッペンはデザインが多種多様です。次々と登場する新しいデザイン。例えば７０周年記念のロゴワッペンには同じサイズのモンクレール フラグが並んでくっついているようなダブルロゴが採用されています。
ロゴワッペンがキュートだったりクールだったりアーティスティックだったりすることでダウンジャケットそのものの印象がガラッと変わりますよね。そういった意味でもモンクレールのロゴワッペンはデザインとして非常に重要な位置づけにあるのではないでしょうか。


４．モンクレールダウンのクリーニング

さて、ここまではモンクレールの成り立ちやロゴについてご紹介させていただきました。モンクレールが磨く技術と常に新しくあろうとする魅力に惹かれてダウンウェアを購入される方も多いのではないでしょうか。
モンクレールのダウンウェアはアルプスの寒さにも耐えうるものですから、何といっても暖かさが違います。しかしそれ故に汗をかきやすくもあります。冬は体温を高く維持するために基礎代謝が高まるとされており、さらに暖かいダウンジャケットを着ていたら汗をかくのは必然的ですよね。ましてや室内や電車内では暖房が効いていますのでなおさらだと思います。
実のところ、PROSHOP HIRAISHIYAでお預かりするダウンウェアも汗や皮脂汚れが付いているものがほとんどです。とくに首回りは直接肌に触れることが多いため汚れも目立ちます。
そのため、冬に着るものだから、あまり汗をかいていないから、着用頻度が低いから、そう思っていたとしてもシーズンの終わりにはクリーニングに出すことをお勧めします。


４－１　PROSHOP HIRAISHIYAのモンクレールクリーニング

PROSHOP HIRAISHIYAでは高級ダウンウェアのクリーニングを行っており、もちろんモンクレールのダウンウェアも例外ではありません。むしろPROSHOP HIRAISHIYAでご依頼をいただく多くはモンクレールダウンが占めています。

PROSHOP HIRAISHIYAのモンクレールダウンクリーニングは複数の工程に分けられます。染み抜きや修理、染めの作業がある場合はまた変わっていますが、おおまかな順序は以下の通りです。

  • 検品
  • 見積り
  • 前処理
  • ウェットクリーニング　or　ドライクリーニング
  • 乾燥
  • 仕上げ
  • 最終検品
  • 発送

この「前処理」の工程では特に汚れがちな首元や手首周り、モンクレールのロゴワッペン部分に専用洗剤を使用してクリーニング時に汚れを落ちやすくしています。
「ウェットクリーニング　or　ドライクリーニング」では、ダウンウェアに使用されている素材によってクリーニング方法を変えて洗いを行っています。毛や革が使用されているものはドライクリーニング、そのほかの布についてはウェットクリーニングです。素材が併用されている場合はどちらの洗いにするか、色移りはしないかなど様々な点に注意しなければなりません。

クリーニングを行った後は十分な乾燥を行い、一点一点を職人が丁寧に仕上げ、最終的な検品チェックを行い皆様の元へお届けいたします。


４－２　アニメラベル修理

モンクレールのダウンジャケット・コートと言えば内側についているアニメラベルも特徴のひとつです。
しかし、このアニメラベル……実はとっても取れやすいんです！
PROSHOP HIRAISHIYAにはモンクレールダウンクリーニングと一緒にアニメラベル修理のご相談も多く寄せられます。そこで、PROSHOP HIRAISHIYAでは「モンクレールダウン専用の縫製修理」としてアニメラベルの付け直し・ほつれ直しの修理オプションをご用意しております。
クリーニングのついでに修理にも出してしまうのはいかがでしょうか？

４－３　クリーニング注文方法

PROSHOP HIRAISHIYAのクリーニングはインターネットかお電話にて承っております。
お電話の場合は電話番号【0243-24-9292】から、インターネットからの場合は【ご注文フォーム】からお手続きをお願いいたします。ご注文フォームではダウンウェアのご状態やご依頼内容を細かく入力することが可能です。２４時間受け付けておりますので、普段お忙しい中でも空き時間にお手続きすることが可能です。


５．まとめ

今回はモンクレールについて改めてご紹介させていただきました。モンクレールの魅力について改めて感じ取るものがあれば幸いです。
今季の冬は暖冬と言われており、もしかしたらダウンジャケットを着る機会も少ないかもしれません。しかし、その数回のうちについた汚れを放置するとシミや穴、虫食いの原因となる可能性があります。そのためシーズンが終わったらそのままクローゼットにしまうのではなく、クリーニングに出すことを強くお勧めいたします！
わからないことなどがございましたら遠慮なくお問い合わせくださいませ。


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