2023/03/03

ブランド別実例モンクレール 専用クリーニング

モンクレール

こんにちは、モンクレールのクリーニングで多くのご依頼を頂いておりますPROSHOP HIRAISHIYAです。今回ご依頼いただいたのはモンクレールの「MONTGENEVRE(モンジュネーブル)」というラインのダウンジャケットになります。お色はシックなブラックのモンジュネーブルです。モンクレールのモンジュネーブルはダウンジャケットでありながら一般的なダウンジャケットのスポーティー感を抑えたシックでカジュアルなデザインで普段街で着用する際にも中に着る服を選ばないので人気のラインですね。モンクレールは1952年にフランスのグルノーブル郊外で設立された超が付くほどの老舗ブランドです。元々は登山用のテントやシェラフを作る会社で従業員のために着る寝袋のような物を開発したことがモンクレールのダウンジャケットの始まりという微笑ましいエピソードもあります。そんな従業員のことを大切にしていたモンクレールですが、フランス人で初めてヒマラヤ登山に成功した登山家のリオネル・テレイをアドバイザーとし本格的にダウンジャケットの開発に力を入れ始めます。登山家にとって衣類は生死に関わる大事な道具です。リオネル・テレイがアドバイザーになったことでより登山家のニーズにあったダウンウェアの開発が進んだのですね。モンクレールは1954年にはイタリアのカラコム登頂隊にダウンウェアを提供し、1964年にはアラスカの遠征隊にもダウンウェアを提供するなど、モンクレールはダウンウェアのパイオニアとして名前が知られる事となりました。このモンジュネーブルはモンクレールダウンの定番の「MAYA(マヤ)」がベースとなっており、本格的なアウトドアシーンにも耐えられる機能性を備えながらもモンクレールのダウンでは珍しいウール生地を使用しておりきれいめの服装にも合わせやすいダウンジャケットです。大人のためのダウンジャケットと言っても過言ではないですね。モンジュネーブルを最大限活かすにはサイズ選びも重要でモンクレールのダウンは基本的に密着している方がダウンの温かさを最大限に引き出すことが出来るので普段着用しているサイズのワンサイズ下を購入する事がおすすめです。モンクレールのダウンの持つ美しいシルエットを最大限に引き出すことができます。MAYA(マヤ)の他にモンジュネーブルと比較されることが多いRYAN(ライアン)というモデルもあります。

クリーニング実例概要

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お預かりしたモンクレールのモンジュネーブルがこちらです。モンクレールのモンジュネーブルは色展開が4色が発売されており、ブラック、スチールグレー、ブルー、グレーになっています。特に人気のある色はブラックだそうです。今回のご依頼は綿素材でできたモンジュネーブルの襟元部分に穴が空いてしまったということでしたので、なるべく目立たないように「かけはぎ修理」のご提案をさせていただきました。かけはぎ修理とは、衣類にできた傷や穴を元に近い状態へ修復する修理オプションです。同じ製品の生地や糸を使用して手作業で穴の周りから一本一本、糸をたぐい寄せて修復していくため、非常に高度な技術が必要ですが数ある修理方法の中でも最も綺麗に仕上がる方法と言われてる修理方法です。地域によっては「かけつぎ修理」と呼ばれる事もあります。モンクレールの修理を多く受けるPROSHOP HIRAISHIYAでは、ダウンジャケットにできた穴の修理方法に「かけはぎ修理」と「貼り付け修理」の2つをご用意しております。場所、素材により修理方法が異なります。知識が豊富な修理担当者が状態を見てご提案させていただきますので、ご安心してご相談下さい。
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今回ご依頼頂いたモンクレールのダウンの穴が空いてしまった部分のアップがこちらです。モンクレールのモンジュネーブルの襟元にちぎられてしまったような穴が数か所空いております。生地が綿素材のため「かけはぎ修理」で修復することになりました。ひとつにかけはぎ修理といってもかけはぎ修理の中にも種類がございます。タータンチェックや千鳥柄のような複雑なデザインの場合は貼り付け修理や共布の差し込み式では修理跡が目立ちますので、元のデザインを再現するように製品の糸を解き、織り込んで行く「織り込み式」で修復を行い違和感のない仕上がりにします。今回のモンクレールは同色の綿素材でしたので「差し込み式」と呼ばれる共布(ともぬの)を使用した修理方法を行いました。衣類を購入した際についてくる共布やボタンはこのような時に使えるかもしれませんので保管しておくと、いざという時便利です。共布の4辺の糸を解き、ほどいて糸状になった部分を針を使って表から差し込んでいきます。すると穴の上を布で覆われた状態になります。この時点で穴があった場所は分からないくらいになっていますが、取れないように裏側から接着剤とあて布をすれば完成です。
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こちらがモンクレールのかけはぎ修理が完成した写真です。修理前の状態と比べて仕上がりはどうでしょうか。少し見ただけでは修理部分がわからないほど、自然に仕上げることができました。今回のように素材が綿で黒などの暗い色の場合は比較的、修理跡が目立たずに仕上げることが出来るかと思います。逆に修理跡が目立つ場合というのは修理する部分が着用時の擦れで色の変化があるような場合です。特にヒジなどの生地が擦れやすい部分は生地の色味が変わるので綺麗な黒の布を被せると目立ってしまいます。また、元の生地が薄く透け感のあるような生地の場合も修理跡が目立つ傾向にあるので注意です。ダウンジャケットの修理の場合は使われている素材によってはかけはぎ修理が出来ないものがございます。例えば、モンクレールのダウンジャケットで使われているモンクレール社が独自に開発した素材である「ナイロンラケ」はかけはぎ修理ができないため「貼り付け修理」の一択となります。貼り付け修理とは名前の通り、同じような生地を上から貼り付ける修理です。小さな穴などの修理に適していて修理する箇所が大きい程、修理跡が目立ちます。修理に出す際に参考にしていただければ幸いです。
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今回のご依頼内容である「クリーニング+修理」の工程を終えたモンクレールのお品物がこちらです。今回は「プレミアム抗ウイルス抗菌加工」「特殊2Wクリーニング」「超撥水ウルトラ加工3α」も追加オプションでご注文をいただきました。プレミアム抗ウイルス抗菌加工は感染症対策としてご依頼を頂く事が増えております。特殊2Wクリーニングというのは、本来クリーニングは素材によってウェットクリーニングまたはドライクリーニングのどちらかで洗います。Wクリーニングはウェットクリーニングとドライクリーニングの両方で2回洗うオプションです。ウェットクリーニングでは汗や匂いなど水溶性の汚れを落とし、ドライクリーニングで油性の汚れを落とすことが出来るので一段と綺麗にすることができ清潔さにこだわる時にはぜひおすすめです。超撥水ウルトラ加工3αはアウトドアなどアクティブにダウンジャケットを着用する方には特におすすめしたい撥水加工です。社内で撥水効果を実験した際には、ホースで水をかけても水がダウンの中に染み込まなかったのは驚きました。その他、お客様の声をもとに様々なオプションも取り揃えております。お気軽にお問い合わせください。
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